麦茶に鉄分はほぼゼロ?それでも貧血対策に推奨される決定的な理由
麦茶に鉄分はほぼゼロ?それでも貧血対策に推奨される決定的な理由の疑問点について、最新情報を取りまとめてご紹介します。
麦茶そのものに鉄分がほぼ含まれていないにもかかわらず、なぜ医師や管理栄養士は貧血対策の飲み物として麦茶を推奨するのでしょうか。その決定的な理由は、麦茶が「鉄分の吸収を絶対に邪魔しない飲み物」だからです。
食事から摂取する鉄分には、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や大豆、海藻などに含まれる「非ヘム鉄」の2種類が存在します。日本人が日常的に口にする鉄分の約8割から9割は植物性の非ヘム鉄ですが、非ヘム鉄は体内への吸収率が2〜5%程度と極めて低い弱点を持っています。さらに、非ヘム鉄は胃腸の中で他の成分と非常に結合しやすい性質を抱えています。
ここで最大の障害となるのが、緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒーなどに豊富に含まれる「タンニン(カテキン類)」と「カフェイン」です。タンニンは腸管内で非ヘム鉄と瞬時に結合し、水に溶けにくい「タンニン鉄」へと姿を変えてしまいます。難溶性になった鉄分は腸粘膜から吸収されず、そのまま便として体外へ排出されてしまいます。
一般的な緑茶には100mlあたり数十mgから100mg以上のタンニンが含まれており、食中や食直後に濃い日本茶やコーヒーを飲む習慣がある人は、せっかく食事から摂った貴重な鉄分を自らドブに捨てているような状態に陥ります。対して、大麦の種子から作られる麦茶はタンニン含有量が緑茶の数十分の一以下とごく微量であり、カフェインに至っては完全にゼロです。食事に含まれる微量の鉄分を100%活かすための「阻害物質フリーな環境」を作れることこそが、麦茶が貧血予防に最適と呼ばれる真の理由です。