服についたボールペンの落とし方|時間がたったインクも消える最新染み抜き
服についたボールペンの落とし方|時間がたったインクも消える最新染み抜きに関する最新の話題を丁寧に解説いたします。
朝うっかりつけてしまったインクを夜まで放置したり、数日前の汚れに気づいたりした際、なぜ水や洗剤だけでは歯が立たなくなるのでしょうか。時間がたったボールペンが落ちない理由は、インクに含まれる有機溶剤の揮発と、大気中の酸素による「樹脂成分の酸化重合」にあります。
ペン先から出た直後のインクは液体ですが、空気に触れ続けることで溶媒が蒸発し、染料や顔料を包み込んでいる合成樹脂が強固な皮膜を形成します。さらに、毛細管現象によってインクが綿やポリエステルの撚り糸(よりいと)の奥深くまで浸透し、繊維の分子間に入り込んで物理的・化学的にロックされてしまうのです。この状態になったインクは、通常の洗濯洗剤(界面活性剤)を吹きかける程度では内部まで浸透しません。
ここで多くの人が陥る典型的な失敗が、「熱湯をいきなり注ぐ」「塩素系漂白剤を原液で投入する」という暴挙です。インクの成分にはタンパク質や複雑な有機化合物が含まれている場合があり、熱湯を注ぐと汚れが熱変性を起こして繊維に焼き付いてしまいます。また、塩素系漂白剤はインクの色素を分解する前に生地そのものの染料を破壊し、布地をボロボロに溶かしてしまうリスクが極めて高いため、家庭での部分染み抜きには絶対に使用してはなりません。