ナチュラルワインとは?製法の違いと「二日酔いしない噂」の真相
ナチュラルワインとは?製法の違いと「二日酔いしない噂」の真相とはどのようなものなのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。
店頭で多くの人が混乱しやすいのが、「オーガニックワイン」「ビオディナミ」「ナチュラルワイン」の区別です。これらはすべて環境配慮型のイメージで括られがちですが、「どこまでを人の手で管理し、どこからを自然に任せるか」という思想と基準に明確な差異が存在します。
最大の違いは、基準が「ブドウ畑(農業)」で完結しているか、「醸造所(ワイン造り)」まで及んでいるかです。オーガニックワインは、各国の公的機関(EUの「ユーロリーフ」や日本の「有機JAS」など)が定めた農法基準を満たしたブドウを使用します。しかし、醸造工程においては、培養酵母の使用や濾過(ろか)、一定量までの酸化防止剤の添加が法的に認められています。つまり、原料が有機であっても、ワイン造り自体は近代的な工業プロセスを採用できる仕組みです。
一方のビオディナミは、人智学者ルドルフ・シュタイナーの思想に基づき、天体の運行に合わせた栽培スケジュールや、牛糞・水晶粉末を用いた特殊な調合理論(プレパラシオン)を導入する農法です。国際的認証機関「Demeter(デメテール)」や「Biodyvin(ビオディヴァン)」が厳格に管理しています。そしてナチュラルワインは、こうした有機栽培やビオディナミ農法によって育てられたブドウを出発点としつつ、「セラー内でも人工的な添加物や操作を徹底して拒む」という究極のクラフトマンシップを体現しています。