なぜアニメTシャツは世界で奪い合われるのか?熱狂とプレ値の深層

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1990年代半ば、庵野秀明監督による『新世紀エヴァンゲリオン』の登場は、グラフィックデザインとストリートファッションの力関係を根本から再構築した。初号機の紫と緑の大胆なカラーパレット、極太の明朝体で刻まれたタイポグラフィ、心理描写をそのまま落とし込んだようなアブストラクトな構図。それらは当時の裏原宿カルチャーが持っていたDIY精神やパンクアティチュードと共鳴し、瞬く間に感度の高い若者たちのワードローブへと侵食していった。

近年、当時のオフィシャルアイテムだけでなく、放送当時にゲリラ的に流通したブートレグ(海賊版)までもが「時代を映す証言」として高値でアーカイブ化されている。洗練されたグラフィックと不穏な精神性が同居するエヴァンゲリオンのデザイン言語は、現代のデザイナーたちにとっても尽きることのないインスピレーション源であり続けている。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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