ボタンダウンにネクタイはマナー違反?最新基準と正しい着こなしルール
ボタンダウンにネクタイはマナー違反?最新基準と正しい着こなしルールについての最新情報をお届けします。
ネット上のQ&AサイトやSNSで頻繁に見かける「ボタンダウンシャツにネクタイを合わせるのはおかしい」「マナー違反で恥をかいた」という声。この噂の根底には、洋服の歴史が持つ厳格なドレスコード体系が存在します。
ボタンダウンシャツは1900年、米国の名門老舗ブランド「ブルックス ブラザーズ」の創業者一族が、英国のポロ競技選手が風で襟がなびかないようボタン留めしていたユニフォームから着想を得て誕生しました。つまり、出自そのものが「スポーツウェア(カジュアルウェア)」に位置づけられているのです。
英国を中心とするクラシックなヨーロピアンドレススタイルにおいて、フォーマル(礼装)とは「装飾を削ぎ落とした無垢な美しさ」を尊びます。そのため、襟にボタンという機能的な留め具が付いたシャツは、本来の正統なタキシードやダークスーツに合わせる礼装用シャツとは明確に区別されてきました。これが「ボタンダウンにネクタイはNG」と主張する服飾関係者やマナー講師の論理的根拠です。
一方で、第二次世界大戦後のアメリカ東海岸で生まれたアイビールックやアメリカントラッドの潮流において、ボタンダウンシャツにレジメンタルタイやニットタイを合わせる着こなしは「知的で軽快なエリートビジネスマンの象徴」として世界中に普及しました。現代日本のオフィス環境においても、平時のビジネスシーンにおけるボタンダウンシャツのタイドアップは完全に市民権を獲得しています。問題は「組み合わせそのもの」ではなく、「着用する場面(TPO)の選択」にあるのです。