スキー場の熊出没が相次ぐ理由|冬眠しない「穴持たず」の実態と対策

スキー場の熊出没が相次ぐ理由|冬眠しない「穴持たず」の実態と対策の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

スキー場における熊問題には、一般のスキーヤー・スノーボーダーが誤認しやすい「3つの大きな盲点」が存在します。

第一の誤解は「真冬なら熊は100%冬眠している」という思い込みです。前述の通り、栄養失調の熊や暖冬による目覚めによって、真冬であっても活動個体は確実に存在します。「冬だから熊対策は不要」という先入観は捨てる必要があります。

第二の誤解は「スキーのスピードがあれば熊から逃げ切れる」という過信です。ツキノワグマは時速40〜50km、ヒグマは時速50〜60kmで走ることができます。新雪や緩斜面ではスキーヤーの速度が落ちるため、逃走する人間を反射的に「獲物」と認識して追尾してくる熊に追いつかれる危険性が極めて高くなります。

第三の盲点は「クマ除けスプレーの携行とゲレンデ持ち込みに関する制限」です。クマ除けスプレーは有効な自衛手段ですが、飛行機を利用する遠征スキーツアーでは航空法により預け入れ・手荷物ともに持ち込みが禁止されています。また、氷点下10度を下回る極寒環境ではスプレー缶の内圧が下がり、規定の飛距離が出ない製品もあるため、寒冷地対応モデルの選定と現地調達の確認が不可欠です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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