水戸「山翠」元祖あんこう鍋の真価|焼き味噌の秘密と名店攻略法
今注目を集めている 水戸「山翠」元祖あんこう鍋の真価|焼き味噌の秘密と名店攻略法について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。
現在でこそ全国的な冬の高級鍋として定着しているあんこう鍋ですが、かつて茨城沿岸部(大洗や平潟など)では、漁師たちが船上や浜辺で食す野趣あふれる庶民の鍋にとどまっていました。この歴史を大きく転換させたのが山翠です。
公式発表資料および店舗の歴史記録によると、山翠は昭和20年代後半に水戸市泉町の地で創業。昭和30年代に入り、当時まだ料亭や割烹の品書きに並ぶことの少なかったあんこうに着目しました。骨以外は捨てるところがないとされる「あんこうの七つ道具」(身・肝・皮・胃・えら・ひれ・卵巣)の特性を研究し、独自の調理技法によって洗練された郷土料理「元祖あんこう鍋」として世に送り出した経緯があります。
山翠のあんこう鍋を唯一無二たらしめている核心が、伝統の「焼き味噌」仕立てです。一般的な味噌鍋のように生の味噌をそのまま出汁に溶くのではなく、厳選した地味噌にあんこうの肝(あん肝)や秘伝の調味料を練り合わせ、杉板に塗りつけて炭火でじっくりと香ばしく焼き上げます。
この焼き味噌を出汁に溶き入れることで、魚特有の生臭さが完全に抑えられ、焦がし味噌の芳醇な薫香とあん肝の濃密なコクがスープ全体に広がります。コラーゲン豊富な皮やプルプルとした身、シャキシャキとした茨城県産の地元野菜が一体となった深い味わいは、他店では真似のできない山翠ならではの真骨頂です。