サゴシの血抜きで味が激変!刺身が生臭くならない締め方と潮氷の極意
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サワラ類に属するサゴシ(体長40〜60cmクラス)の筋肉組織は、ブリやヒラマサなどの赤身青魚に比べて筋繊維が非常に繊細で、結合組織(コラーゲン)が脆弱です。さらに、血液中に含まれるヘモグロビンや脂質が酸素に触れることで急速に酸化が進む特徴を持っています。
釣り上げた際に暴れさせてしまうと、筋肉中に乳酸が蓄積してpHが急激に低下します。これによって魚肉の保水力が失われ、いわゆる「身焼け」と呼ばれる白濁と軟化が発生します。さらに、心臓が停止する前に血抜きを行わない場合、毛細血管内に残存した血液が筋肉組織へ拡散し、ヘム鉄の酸化に伴う強烈な金属臭と生臭さの原因物質であるトリメチルアミンが爆発的に増加します。
水産試験場や食品保蔵工学の研究データにおいても、致死直後に完全放血処理と急速冷却を行った個体は、未処理の個体に比べてK値(鮮度低下指標・初期腐敗度)の上昇スピードが約50%抑制されることが実証されています。「サゴシは不味い」というネット上の悪評の多くは、魚自体の味ではなく、現場での処理遅延による生化学的劣化が引き起こした誤解に他なりません。