「薬の使用期限切れ」はいつまで飲める?未開封と開封後の落とし穴
「薬の使用期限切れ」はいつまで飲める?未開封と開封後の落とし穴の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。
常備薬の中でも特に所持率が高い解熱鎮痛薬の「ロキソニン」や、過去の処方で余りがちな「抗生物質(抗菌薬)」については、期限切れによるリスクが一段と跳ね上がります。
ロキソニンの主成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物は、湿気や熱によって経時的に分解が進みます。有効期限を大幅に過ぎたものを服用すると、鎮痛効果が著しく低下するだけでなく、分解生成物によって胃の粘膜を保護するプロスタグランジン合成阻害が不規則に働き、激しい胃痛や胃潰瘍などの消化器症状を誘発する恐れがあります。
さらに警戒すべきは、抗生物質の飲み残しです。抗生物質を中途半端な期間で服用をやめたり、期限切れで力価の落ちた薬剤を中途半端に服用したりすると、体内の細菌を完全に死滅させることができません。生き残った細菌が薬への抵抗力を獲得し、将来的に薬が効かなくなる「薬剤耐性菌(AMR)」を生み出す最大の温床となります。世界的な医療問題となっている耐性菌リスクを個人レベルで防ぐためにも、抗生物質の残薬再利用は絶対に避けなければなりません。
万が一、気付かずに使用期限切れの薬を飲んでしまった場合は、まず慌てずに手元の薬の包装と日付を確認し、多めの常温水を飲んで様子を見てください。激しい腹痛、吐き気、下痢、じんましん、息苦しさなどの異変が現れた際は、直ちに服用した薬の現物を持参して医療機関を受診することが肝要です。