トルコはアジア?ヨーロッパ?境界の真実と知っておくべき決定打

トルコはアジア?ヨーロッパ?境界の真実と知っておくべき決定打の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

トルコのアイデンティティを語る上で避けて通れないのが、長年にわたる欧州連合(EU)加盟問題の行方です。

トルコは1987年に前身の欧州共同体(EC)へ加盟申請を行い、1999年に正式な加盟候補国となりました。2005年には加盟交渉がスタートしたものの、20年以上の歳月が経過した現在も交渉は事実上の膠着・凍結状態が続いています。

進展しない背景には、EU側が要求する司法の独立や言論の自由といった「コペンハーゲン基準」への懸念に加え、キプロス共和国との対立、さらには「人口8,500万人を超えるイスラム圏大国」が加盟することに伴うEU議会での議席バランスの変化を恐れる西欧首脳陣の警戒感があります。歴代政権の首脳による過去の会談記録や記者会見でも、EU側の二重基準に対する苛立ちと失望が幾度となく吐露されてきました。

こうした経緯を経て、トルコ国内では「欧州の一員になること」への固執から脱却する動きが顕著になっています。近年、トルコはシリア難民問題におけるEUとの交渉カードを巧みに操りつつ、ロシアや中央アジア諸国、さらにはBRICSや上海協力機構(SCO)との連携を拡大させています。西欧諸国とアジア・中東のパワーバランスの狭間で、自らを「アジアか欧州か」の枠に閉じ込めるのではなく、両者を自在に橋渡しする「戦略的ユーラシア国家」として再定義する道を選び取っているのが現在のリアルな姿です。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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