八相の構えは実戦で使えないのか?兜の謎と五行の極意を徹底解剖
八相の構えは実戦で使えないのか?兜の謎と五行の極意を徹底解剖についての疑問解決ガイドをご紹介します。
武道の世界において基本とされる「五行の構え」は、中国の陰陽五行思想(木・火・土・金・水)を刀法に応用した体系です。剣道においては中段、上段、下段、八相、脇構えの5種類がこれに該当し、それぞれが自然界の事象と身体の理合を結びつけています。
五行説において、八相の構えは「木」の位に配されます。木が大地から天に向かって真っ直ぐに枝葉を伸ばすように、生命力と柔軟な対応力を表す姿勢です。また「八相」という呼称は、仏教用語の「八相成道(釈迦が衆生を救うために示した8つの姿)」や、四方八方どこから敵が襲いかかってきても即座に転身して応じられる「八方に応じる姿」に由来すると伝えられています。古流の伝書によっては「八双」とも表記され、陰陽が調和した盤石の構えとして重宝されてきました。
新陰流や野太刀自顕流をはじめとする古流剣術の流派でも、八相は重要な位置を占めています。相手を威圧しながら自身の正中線を微妙にずらし、攻撃の意図を読ませないまま一撃で両断する力を秘めた、極めて攻撃的かつ臨機応変な体勢として発展を遂げました。