世界一大きいコウモリの正体とは?翼開長1.7Mの巨体と写真の真相
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かつてフィリピンの夜空を埋め尽くすほど繁栄していたフィリピンオオコウモリは、現在、存続の危機に瀕しています。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにおいて、もっとも絶滅リスクの高いランクの一つである「絶滅危惧IB類(EN: Endangered)」に指定されています。
個体数が激減した背景には、人間活動に起因する2つの明白な要因が存在します。
1つ目は、生息地である低地原生林の急激な破壊です。木材伐採や農地開拓、鉱山開発によって、彼らがねぐらとする樹齢数百年の大木や、食料となるイチジクの原生木が伐採され尽くしました。オオコウモリは警戒心が強く、伐採による騒音や人の出入りがある二次林(人工林)では子育てができません。生息域の分断は、コロニー全体の崩壊を招いています。
2つ目は、ブッシュミート(野生動物の肉)を目的とした密猟です。現地の一部地域では、大型のコウモリが貴重なタンパク源や珍味として重宝され、ショットガンや罠を用いた無差別な捕獲が長年横行してきました。コウモリは哺乳類であり、一度の出産で産む子どもは基本的に1頭のみ。成熟までの期間も長く繁殖スピードが極めて遅いため、一度過剰に狩猟されると個体群の回復が極めて困難になります。
2026年現在の最新推計では、成熟した個体群の総数は過去数十年で50%以上減少したと報告されています。現在、フィリピン環境天然資源省(DENR)や国際NGOによる衛星発信機を用いた生態ルート追跡、コミュニティ主導の保護区パトロールが強化されているものの、残存する原生林の保護と密猟対策は予断を許さない局面が続いています。