風邪ではないのにくしゃみがよく出る理由|専門医が明かす原因と対処法
風邪ではないのにくしゃみがよく出る理由|専門医が明かす原因と対処法の要点や背景を専門的かつ分かりやすくまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
くしゃみが続くとき、多くの人がやってしまいがちな失敗が「ドラッグストアで市販の花粉症薬(抗ヒスタミン薬)を買って飲めば止まるはずだ」という思い込みです。
もしあなたのくしゃみが寒暖差アレルギーや自律神経失調に起因する血管運動性鼻炎であった場合、一般的な抗ヒスタミン薬はほとんど効果を発揮しません。抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応によって肥満細胞から放出されるヒスタミンが受容体に結合するのをブロックする薬剤です。しかし、寒暖差による鼻炎はヒスタミンの大量放出ではなく、温度差による自律神経の乱れから鼻粘膜の血管が異常拡張している状態であるため、作用機序が根本から一致しないのです。
「薬を飲んでいるのに全くくしゃみが治まらない」と焦り、用法・用量を超えて過剰服用したり、市販の血管収縮剤入り点鼻薬を常用したりすることは極めて危険です。特に市販の点鼻薬を1日何度も連用し続けると、薬効が切れた際に反跳作用で鼻粘膜がさらに腫れ上がる「薬剤性鼻炎」を引き起こし、最終的には薬を使っても一切鼻が通らなくなる重篤な状態へ陥るリスクがあります。
また、「光を浴びるとくしゃみが出る」という知人の話を聞いて、自分もアレルギーではないかと過剰に心配する人がいますが、前述の光くしゃみ反射は病気ではなく、網膜への強い光刺激が誤って三叉神経に漏れ伝わる神経回路の混線に過ぎません。有害な疾患ではないため、過剰な投薬治療を求める必要は一切ありません。