3×3行列の定義

3×3行列の定義にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

まずはすべての土台となる2×2行列の基本構造と、行列式との関係性を整理します。行列 $A$ が以下のように与えられているとします。

$$A = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}$$

この行列に対して、行列式 $\det A = ad - bc$ がゼロでないとき、逆行列2×2公式は次のように定義されます。

$$A^{-1} = \frac{1}{ad - bc} \begin{pmatrix} d & -b \\ -c & a \end{pmatrix}$$

ここで極めて重要なのが、分母にある行列式と存在条件です。数学においてゼロ除算は許されないため、$ad - bc = 0$ のときは逆行列が定義できません。逆行列が存在する行列を「正則行列」、存在しない行列を「特異行列」と呼びます。この正則行列と特異行列の判定は、線形代数学のあらゆる場面で最優先されるチェック項目です。

では、幾何学的に逆行列が存在しない理由とは何でしょうか。2×2行列の2つの列ベクトル $\begin{pmatrix} a \\ c \end{pmatrix}$ と $\begin{pmatrix} b \\ d \end{pmatrix}$ は、2次元平面上で平行四辺形を形作ります。この平行四辺形の面積そのものが、実は行列式の絶対値 $|\det A|$ です。つまり行列式がゼロになる状態とは、2本のベクトルが同一直線上に重なり、平面が「厚みのない1本の線(1次元)」へと潰れてしまった状態を指します。

1次元にぺちゃんこに潰れて情報が失われた空間から、元の一意な2次元平面を復元することは不可能です。「元の状態へ完全に巻き戻す操作(逆写像)」が定義できないからこそ、特異行列には逆行列が存在しないのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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