右脳派とは本当に天才肌?左脳派との決定的な違いや特徴・適職を徹底解説

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世間には古くから「右脳派は天才肌」「アインシュタインやレオナルド・ダ・ヴィンチは右脳開発の賜物」といった言説が溢れています。しかし、神経科学の学術的見地からこの言説を検証すると、意外な事実が浮かび上がってきます。

発端となったのは、アメリカの神経心理学者ロジャー・スペリーがてんかん治療患者を対象に行った「分離脳研究」です。脳梁を切断した患者の左右の大脳半球がそれぞれ異なる認識機能を果たすことを証明し、スペリーはこの業績によって1981年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。この「左脳は言語と論理、右脳は空間認識と直感」という発見がメディアを通じて過度に単純化され、「天才になるには未開発の右脳を鍛えろ」という1980年代から2000年代にかけての巨大な右脳ブームへと発展したのです。

現代の脳科学において、この二元論はどのように位置づけられているのでしょうか。米ユタ大学が1,011名の被験者を対象に実施した大規模なfMRI(機能的磁気共鳴画像法)解析研究では、個人のパーソナリティによって「右脳ネットワーク全体」あるいは「左脳ネットワーク全体」のどちらかが恒常的に優位に働いている証拠は見出せなかったと報告されています。OECD(経済協力開発機構)の教育研究革新センターも、こうした極端な右脳・左脳人間説を「神経神話(Neuromyth)」の一つとして公式に注意喚起しています。

つまり、科学的根拠と神経科学の見解に基づけば、「右脳だけで生きている天才」は生物学的には存在しません。高度な創造性を発揮する瞬間、脳内では右脳のひらめき(拡散的思考)と左脳の論理的検証(収束的思考)が、脳梁を通じて猛烈なスピードで往復運動を繰り返しています。一般に「天才」と称賛される人々は、右脳が飛び抜けているというよりは、「右脳が捉えた直感的な着想を、左脳の論理構造に落とし込む統合スピードが異常に速い人たち」であるというのが、現代認知科学の導き出した客観的な事実です。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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