なぜ欧州は高緯度でも暖かい?西岸海洋性気候の謎と農業を徹底解剖
なぜ欧州は高緯度でも暖かい?西岸海洋性気候の謎と農業を徹底解剖についての最新情報をご紹介します。
Q1:西岸海洋性気候(Cfb)と地中海性気候(Cs)の最も分かりやすい見分け方は何ですか?
A1:夏の降水量に注目してください。地中海性気候(Cs)は夏に亜熱帯高圧帯に覆われるため、夏期に極端な乾燥(グラフの落ち込み)が生じます。これに対し、西岸海洋性気候(Cfb)は一年中偏西風が吹き込むため、夏でもしっかりと降水があり、雨温図の降水バーが年間を通してほぼフラットになります。
Q2:西ヨーロッパでは近年、夏の猛暑で40℃を超えるニュースを見ますが、気候区分は変わらないのですか?
A2:ケッペンの気候区分は「過去30年間の平均値(平年値)」を基準に算出されます。地球温暖化に伴う熱波で一時的に40℃を超える日があっても、月平均気温で見れば最暖月が22℃未満にとどまる年が依然として多いため、現行の区分上はCfbに留まっています。ただし、今後の気候変動の推移次第では将来的な再分類が議論される可能性を秘めています。
Q3:なぜ大陸の東側(ニューヨークや東京など)は西岸海洋性気候にならないのですか?
A3:中緯度上空には常に西から東へ偏西風が吹いているためです。大陸東岸では、偏西風は「巨大な大陸の内陸部」を通過して吹き抜けてきます。大陸は比熱が小さく「夏は熱しやすく冬は冷えやすい」ため、内陸から吹き出す空気によって冬は強烈に冷え込み、夏は暑くなるという「大陸性気候」の特徴が色濃く現れ、気温の年較差が大きくなるためです。
Q4:ヨーロッパの一般家庭にエアコン(冷房)の普及率が低いのは気候と関係がありますか?
A4:極めて密接に関係しています。歴史的に西岸海洋性気候下の夏は極めて冷涼で、朝晩は長袖が必要なほど気温が下がるため、そもそも冷房設備を設置する必要性がありませんでした。近年の異常気象による熱波で熱中症リスクが高まり、ようやく設置が進み始めたという生活文化史の背景が存在します。