ミラノ万博日本館が9時間待ちと金賞を掴んだ理由|驚異の成功劇

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パビリオン内部の展示構成は、プロデューサー陣の卓越したディレクションのもと、従来の「パネルと模型を眺める万博展示」の常識を根底から覆すものでした。総合プロデュースや展示企画には、日本科学未来館の内田まほろ氏やクリエイティブディレクターの服部滋樹氏、宮田人司氏らが参画し、先端テクノロジーと日本文化の融合を指揮しました。

その象徴となったのが、ウルトラテクノロジスト集団チームラボ(teamLab)が手掛けたデジタルインスタレーションです。展示エリア「HARMONY(ハーモニー)」では、来場者は腰の高さまで広がる無数のスクリーン(稲穂や蓮の葉を模したスクリーン)の間をかき分けながら進みます。人の動きに呼応して映像がインタラクティブに変化し、足元には水が流れ、魚が泳ぎ、四季折々の日本の田園風景が空間全体を包み込みました。来場者自らが自然の一部となるこの没入体験は、言語の壁を軽々と越えて世界中の人々に原初的な感動をもたらしました。

また、ライゾマティクス(現・アブストラクト・エンジン)の真鍋大度氏らが手掛けた「FUTURE RESTAURANT(未来のレストラン)」では、来場者がメディアテーブルに着席し、デジタル映像を通じて日本の食卓文化や箸の使い方、配膳の美学をインタラクティブに学ぶ体験が提供されました。

展示の最後を締めくくったのは、本格的な「和食レストランゾーン」です。ユネスコ無形文化遺産に登録された直後という絶妙なタイミングにおいて、老舗料亭が提供する本格懐石から、日常的な日本の食を代表する回転寿司やカレー、麺類までを実際に味わえる飲食エリアを併設。視覚と聴覚で精神性を体感させ、最終的に味覚と嗅覚で完結させる「五感完全掌握」のストーリー設計が、来場者に強烈な読後感を残しました。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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