女へんの漢字にネガティブが多い真相|成り立ちの歴史と名付けの真実
女へんの漢字にネガティブが多い真相|成り立ちの歴史と名付けの真実の主要なニュースをコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。
女へんを語るうえで避けて通れない象徴的な文字が、女を3つ重ねた「姦(かん)」です。日常会話では「女三人寄れば姦(かしま)しい」という慣用句で親しまれていますが、法制上・刑法上では「姦通」「強姦」「姦計」など、きわめて重い罪や悪徳を表す文字として君臨してきました。
漢字の成り立ちにおいて、同じ文字を3つ重ねる「品字様(ひんじよう)」は、その対象が群がり集まる様子や、意味の強調を表します。「木」が3つで「森」、「車」が3つで「轟(とどろき)」となるのと同様、「姦」も当初は単に女性たちが大勢集まってざわめき語り合う様子を写し取った文字でした。
これがなぜ「よこしま」「みだら」「悪だくみ」という邪悪な意味へと転落したのか。前漢時代の辞書『説文解字』では、姦は「私(ひそ)かなり」と定義され、不正や密通、私利私欲を企むことを意味するようになりました。宮廷や大豪族の内奥で、女性たちが集まって私的な密談を交わす姿が、公の法秩序を覆す陰謀の温床として支配者層に恐れられた痕跡です。
日本語の古語において「かしまし」は「騒がしい」を意味する大和言葉であり、近世以降に「姦しい」の漢字が当てられたに過ぎません。しかし、結果として「女性が集まる=乱れや悪徳が生じる」という強固な固定観念が、漢字の字形とともに東アジアの文化圏に定着することになりました。