犬の呼吸が早い原因とは?見逃せない危険なサインと緊急受診の目安
犬の呼吸が早い原因とは?見逃せない危険なサインと緊急受診の目安に関する主要な事実を丁寧にまとめました。最新データをチェックしましょう。
愛犬が苦しそうに肩で息をしているとき、飼い主の善意による誤った応急処置が事態をかえって悪化させてしまう事例が後を絶たない。ネット上に溢れる断片的な情報を鵜呑みにせず、医学的に正しい禁忌事項を把握しておく必要がある。
最大の誤解の一つが、犬の呼吸が荒い熱中症の対処法における「急激な冷却」である。体温が上がっている愛犬を助けようと、氷水を直接全身にかけたり、氷嚢を全身に敷き詰めたりする行為は極めて危険だ。急激な冷刺激は皮膚表面の末梢血管を一気に収縮させ、かえって体内の深部熱が外へ逃げられなくなる「リバウンド現象」を引き起こす。さらに急激な血圧変動が弱った心臓に致命的な打撃を与える。熱中症の応急処置としては、常温(20度前後)の水道水を首筋や内股、肉球にかけ、うちわや扇風機の風を当てて気化熱で徐々に冷やすのが鉄則である。
二つ目の盲点は「呼吸困難時の無理な水分補給や投薬」だ。ハアハアと苦しそうに口を開けているからといって、シリンジや器で無理に水を飲ませようとすると、気管に液体が流れ込み「誤嚥性肺炎」を誘発して窒息死を早める危険がある。また、以前動物病院で処方された古い利尿剤や気管支拡張剤を飼い主の自己判断で飲ませる行為も、脱水症状や急性腎不全を招くため絶対に避けるべきだ。
三つ目の誤解は「朝の通常診察まで車の中で待機する」という判断だ。呼吸困難に陥っている犬にとって、長時間の移動や車内の揺れ、見知らぬ環境によるパニックは酸素消費量を跳ね上げる自爆行為となる。犬の呼吸が早いときの病院へ連れて行く基準として、安静時呼吸数が40回を超えている、あるいは舌色が悪い場合は、かかりつけ医の開院を待つのではなく、酸素吸入設備(ICUケージ)が24時間稼働している夜間救急動物病院へ即座に直行しなければならない。