「決まりが悪い」の真意と語源の真相|ばつが悪いとの違いや正しい使い方
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言葉の浸透とともに、ウェブ上や日常会話では明らかな誤用や、対人関係を悪化させる危険な使い方が散見されます。特に注意すべき2つの盲点を整理します。
第1の誤解は、「校則や社内ルール(決まり)を破った状態」を指して決まりが悪いと解釈する誤用です。例えば「規則違反をしてペナルティを受けたから決まりが悪い」という使い方は、表層的な文字の一致に引きずられた間違いです。前述の通り、ここでの「決まり」は物事の落着きや本人の体面を意味するため、単に規律に背いたこと自体を「決まりが悪い」と表現するのは日本語として不自然です。
第2の盲点は、相手の感情を推測して直接投げかけてしまう対人コミュニケーションの過ちです。他人が失敗した際に「そんなに決まりの悪い顔をしないでください」「決まりが悪いでしょうけれど」などと声をかける行為は、相手に対して「あなたは今、恥をかいて体裁を失っていますね」と宣告するに等しい無作法となります。
「決まりが悪い」は基本的に、自己の内面を客観視して恥じ入る「一人称(または客観的な三人称の描写)」の表現であり、相手に直接向ける言葉ではないという原則を忘れてはなりません。
なお、心理的な反対の状態を示す対義語・反対語としては、「誇らしい」「晴れがましい」「堂々としている」「得意満面」などが挙げられます。自分の立ち居振る舞いが美しく定まり、世間に対して胸を張れる状態こそが「決まりが良い」の対極に位置する心理です。