声優・日高のり子の現在と代表作|浅倉南から世良真純まで紡いだ軌跡

声優・日高のり子の現在と代表作|浅倉南から世良真純まで紡いだ軌跡の主要なニュースを丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

キャリアが円熟期を迎えた2010年代以降、日高のり子はさらに尖った表現へと踏み込んでいきます。その筆頭が、近未来ディストピアアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』における携帯型心理診断・鎮圧執行システム「ドミネーター」の音声です。

「犯罪係数アンダー100。トリガーをロックします」「対象の脅威判定が更新されました。執行モード、リーサル・エリミネーター」といった無機質なアナウンスは、かつて日本中を虜にした浅倉南の声主と同一人物であることが信じられないほどの冷徹さを帯びていました。音響監督からは「感情の起伏をミリ単位で削ぎ落とし、機械が淡々と人間の生死を選別する恐怖を声だけで表現してほしい」とオーダーされ、息継ぎの音や抑揚を極限までコントロールして収録に臨んだというエピソードは、ファンの間で語り草となっています。

一方で、国民的アニメ『名探偵コナン』では、2011年の初登場以来、世良真純役を熱演。一人称が「ボク」でボーイッシュ、ジークンドーの使い手でありながら、母・メアリーや長兄・赤井秀一を巡る複雑な家族の秘密を抱える繊細な少女を、軽快かつ深みのあるハスキーボイスで見事に具現化しています。ETC車載器や駅の自動放送など、日常生活のインフラ音声でも日高の声が数多く採用されているのは、その声質が持つ抜群の明瞭さと、無意識に耳へ届く心地よさの証左です。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest