なぜ曲面?西沢立衛「大倉山の集合住宅」に隠された秘密を独占取材で徹底解剖
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東横線の改札を抜け、なだらかな坂道を上った先に現れるコンクリートの曲面構造。建築家・西沢立衛氏が手掛けた「大倉山の集合住宅」は、建築界の常識を覆した名作として今なお語り継がれている。2026年現在、築年数を重ねても色あせるどころか、その空間設計の先進性は増すばかりだ。今回の独占取材では、現地で幾重にも重なるカーブの谷間に立ち、その構造の奥底に潜む秘密に迫った。
最大の秘密は、建物を直線状に区切るのではなく、有機的な曲面壁によって9つの住戸と中庭をシームレスに編み合わせた点にある。一般的な集合住宅であれば効率を優先して箱型の部屋を並べるところだが、ここでは三次元的にうねる壁が光と視線を逃がし、隣室の気配を感じさせつつも絶妙なプライバシーを保つ。コンクリート打ち放しの質感が、季節や時間帯ごとに変化する太陽の光を柔らかく反射する光景は、まさに圧倒的だ。