なぜ血液が酸性に?代謝性アシドーシスの原因・症状と見分け方を徹底解説

なぜ血液が酸性に?代謝性アシドーシスの原因・症状と見分け方を徹底解説とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

救急外来や病棟で患者の状態を把握する際、最初に行われるのが動脈血の血液ガス分析です。しかし、検査結果シートに並ぶ多数のパラメータに圧倒され、病態の解釈に迷うケースが後を絶ちません。 酸塩基平衡の異常を正しく見分けるステップは、極めて論理的です。まず動脈血pHを確認し、7.35未満であれば「アシドーシス」、7.45を超えていれば「アルカローシス」と判定します。続いて、その変化を引き起こした一次的な原因(主因)が、呼吸系(PaCO₂の変動)にあるのか、それとも代謝系(HCO₃⁻の変動)にあるのかを突き止めます。 ここで理解しておかなければならないのが、生体に備わった代償機序の仕組みです。代謝異常によって血液が酸性に傾くと、脳の延髄にある化学受容器が瞬時に感知し、呼吸中枢を刺激します。酸の成分であるCO₂を呼気から猛烈な勢いで吐き出させることで、下がってしまったpHをなんとか正常範囲に引き戻そうと試みるのです。これを「呼吸性代償」と呼びます。 臨床現場で用いられる判定基準と各病態の数値を以下の表に整理しました。

病態の分類動脈血pH一次性変化(主因)代償反応(生体の防御)代表的な臨床背景代謝性アシドーシス7.35未満に低下HCO₃⁻ 低下(< 22 mEq/L)PaCO₂ 低下(過換気で酸を排出)DKA、乳酸アシドーシス、急性腎不全、重度の下痢呼吸性アシドーシス7.35未満に低下PaCO₂ 上昇(> 45 mmHg)HCO₃⁻ 上昇(腎臓からアルカリ保持)COPD急性増悪、呼吸筋麻痺、睡眠時無呼吸代謝性アルカローシス7.45超に上昇HCO₃⁻ 上昇(> 26 mEq/L)PaCO₂ 上昇(低換気で酸を蓄積)頻回の嘔吐(胃酸喪失)、利尿薬の過剰投与呼吸性アルカローシス7.45超に上昇PaCO₂ 低下(< 35 mmHg)HCO₃⁻ 低下(腎臓からアルカリ排泄)過換気症候群、精神的不安、敗血症初期、低酸素血症
呼吸性アシドーシスとの違い

を簡潔に捉えるなら、「換気不全でCO₂というガスが体に溜まったのか(呼吸性)」、「代謝産物の酸が増えた、もしくはHCO₃⁻が奪われたのか(代謝性)」という発生源の相違に帰着します。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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