なぜ血液が酸性に?代謝性アシドーシスの原因・症状と見分け方を徹底解説
なぜ血液が酸性に?代謝性アシドーシスの原因・症状と見分け方を徹底解説について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をチェックしてください。
救急外来や病棟で患者の状態を把握する際、最初に行われるのが動脈血の血液ガス分析です。しかし、検査結果シートに並ぶ多数のパラメータに圧倒され、病態の解釈に迷うケースが後を絶ちません。 酸塩基平衡の異常を正しく見分けるステップは、極めて論理的です。まず動脈血pHを確認し、7.35未満であれば「アシドーシス」、7.45を超えていれば「アルカローシス」と判定します。続いて、その変化を引き起こした一次的な原因(主因)が、呼吸系(PaCO₂の変動)にあるのか、それとも代謝系(HCO₃⁻の変動)にあるのかを突き止めます。 ここで理解しておかなければならないのが、生体に備わった代償機序の仕組みです。代謝異常によって血液が酸性に傾くと、脳の延髄にある化学受容器が瞬時に感知し、呼吸中枢を刺激します。酸の成分であるCO₂を呼気から猛烈な勢いで吐き出させることで、下がってしまったpHをなんとか正常範囲に引き戻そうと試みるのです。これを「呼吸性代償」と呼びます。 臨床現場で用いられる判定基準と各病態の数値を以下の表に整理しました。
を簡潔に捉えるなら、「換気不全でCO₂というガスが体に溜まったのか(呼吸性)」、「代謝産物の酸が増えた、もしくはHCO₃⁻が奪われたのか(代謝性)」という発生源の相違に帰着します。