「Voodoo Kingdom」歌詞解析!ディオの狂気と封印真相
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本作を語る上で避けて通れないのが、タイアップ先である劇場版アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』(2007年2月公開、スタジオぎゃろっぷ制作・東映配給)を巡る数奇な運命です。原作者・荒木飛呂彦氏の画業20周年、およびジョジョ連載20周年の記念プロジェクトの柱として大々的に制作された作品でした。
荒木氏自身が洋楽への造詣が極めて深く、作中のスタンド名や登場人物に実在のバンドや楽曲名を引用することは有名ですが、SOUL'd OUTもまた荒木作品の熱烈な信奉者でした。後に荒木氏は『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』において、「ウェカピポ」や「マジェント・マジェント」(スタンド名:20センチュリー・ボーイ)という、SOUL'd OUTの楽曲やメンバーに由来するキャラクターを登場させています。両者の間には商業的なタイアップを超えた本物の相互リスペクトが存在していました。
しかし、劇場公開後、この映画本編はDVDやBlu-rayなどのビデオグラム化、配信プラットフォームでの配信が一切行われず、現在に至るまで「幻の封印作品」となっています。インターネット上では長年、「出来栄えに激怒した荒木飛呂彦氏が封印した」「原作者を怒らせたからお蔵入りになった」という過激な噂が都市伝説として語り継がれてきました。
だが、関係者の証言や当時の映画興行データ、アニメーション業界の権利処理実態を精査すると、真相は全く異なる構図を浮かび上がらせます。
映画は原作第1部の長大なストーリーを約90分の尺に収めるため、ロバート・E・O・スピードワゴンが登場しないなど大幅な脚本改変を余儀なくされました。公開当時の興行収入は目標を下回り、ファンコミュニティからの構成に対する賛否両論も重なりました。さらに、当時の製作委員会方式における出資各社の権利満了、劇場公開限定のプロモーション契約、そして2012年からスタートしたdavid production制作による本格テレビアニメシリーズの立ち上げに伴うブランド管理の再編成が決定打となったのです。
荒木氏が感情的に差し止めたという事実は公式には存在せず、映画会社と製作委員会の冷徹なビジネス判断・契約関係の消滅が「封印」の実態です。映画本編の視聴が極めて困難になった結果、劇場の熱狂を伝える唯一無二の公式遺産として、主題歌「VOODOO KINGDOM」の神格化が加速することとなりました。