生理不順や肌荒れの陰に潜む病気?多嚢胞性卵巣症候群の症状と正しい治療法
生理不順や肌荒れの陰に潜む病気?多嚢胞性卵巣症候群の症状と正しい治療法の詳細について、最新情報を詳しくお届けします。
Q1:生理不順があるだけで、ニキビや体毛の濃さなどの症状がなくてもPCOSの可能性はありますか?
A1:大いにあり得ます。特に日本人のPCOS患者は、欧米人と比較して男性ホルモンの上昇が軽度にとどまる例が多く、多毛やニキビといった外見上の男性化兆候がほとんど目立たないケースが珍しくありません。「生理周期が乱れている」「エコーで卵巣に小さな卵胞がたくさん見える」という2点だけでもPCOSを強く疑う根拠になりますので、肌トラブルの有無にかかわらず婦人科を受診してください。
Q2:多嚢胞性卵巣症候群と診断された場合、自然妊娠することは絶対に不可能なのでしょうか?
A2:不可能なわけではありません。周期が乱れつつも数カ月に1回たまたま排卵が起きたタイミングで自然妊娠に至る女性は実在します。ただし、排卵日を予測することが極めて困難であるため、計画的な妊活が進まず貴重な妊活可能期間を浪費してしまいがちです。病院で適切な排卵誘発を行えば、身体に過度な負担をかけることなく排卵のタイミングを整えられるため、自然妊娠に固執せず早期に専門医へ相談することが推奨されます。
Q3:日常生活の改善や食事療法だけでPCOSを完治させることはできますか?
A3:体質的な素因が関わるため「完全に病気を消し去る(完治)」というよりも、症状を出にくくする「寛解・コントロール」を目指すことになります。BMI 25以上の肥満を伴うPCOSの方であれば、体重の5〜10%を減量するだけでインスリン抵抗性が改善し、約半数以上で自然排卵が復活するという強固なデータがあります。一方、標準体型や痩せ型の方の場合は食事制限だけで排卵を再開させるのは難しく、医療機関での薬物療法と並行することが不可欠です。
Q4:基礎体温を測るだけで、自分が多嚢胞性卵巣症候群かどうか判断できますか?
A4:基礎体温のデータ単独で確定診断を下すことはできませんが、排卵障害の有無を推測する極めて有力な手掛かりになります。正常な月経周期では、排卵後にプロゲステロンが分泌されて体温が0.3〜0.5度ほど上昇し「低温期」と「高温期」のきれいな二相性を示します。PCOSで無排卵が続いている場合、グラフはずっと平坦な一相性のまま推移します。2カ月分ほどの基礎体温記録をスマートフォンアプリや手帳に記録して婦人科へ持参すると、診療が非常にスムーズになります。