秋じゃがいもの植え付け時期は地域別でいつ?猛暑で腐る失敗を防ぐ全知識

秋じゃがいもの植え付け時期は地域別でいつ?猛暑で腐る失敗を防ぐ全知識に関する気になる情報をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

じゃがいもならどんな品種でも秋に植えられるわけではありません。ここにも初心者が陥りやすい品種選びの罠が存在します。春作の王道である「男爵(ダンシャク)」や「メークイン」を秋に植えても、ほとんど芽が出ずに失敗に終わります。その理由は、植物としての「休眠期間」の長さにあります。

男爵やメークインは約3ヶ月以上の深い休眠期間を必要とするため、春に収穫された芋は秋になっても眠りから覚めません。一方で、秋栽培に適した品種は休眠期間が極めて短い(約1〜2ヶ月)特性を持っています。その代表格であり、中間地や暖地で絶大な信頼を集めているのが「デジマ」と「ニシユタカ」の2大巨頭です。

  • デジマ(出島):長崎県で育成された暖地向け品種。休眠が短く萌芽が揃いやすい。肉質はやや粉質寄りで白黄色の美しい果肉を持ち、加熱するとホクホク感と滑らかさが両立する。味噌汁、煮転がし、ポテトサラダまで万能にこなす食味の良さから、家庭菜園での人気が最も高い。
  • ニシユタカ(西豊):デジマと同じく暖地向けの主力品種。茎が太く頑健に育ち、暑さや病気に対する抵抗力が極めて強い。肉質は粘質で煮崩れしにくいため、カレーやシチューなどの煮込み料理に抜群の適性を誇る。芋の肥大性が極めて高く、多収穫を狙う栽培者に最適。

一方で、北日本を中心とする「寒冷地」における秋じゃがいも栽培は、農業工学的に見ても極めて難易度が高いのが現実です。北海道や東北地方では10月中旬〜下旬には初霜が降り始めます。じゃがいもが十分な芋を形成するためには、植え付けから最低でも80〜90日間の無霜期間を確保しなければなりません。7月下旬に植え付けたとしても霜までの日数が物理的に足りず、肥大不良でピンポン球サイズの芋しか残らない結末を招きやすいため、寒冷地では無理に秋作を追わず「春作専作」に特化するのが農業的な正攻法です。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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