アーモンドの実は果肉か種か?桃の仲間が持つ驚愕の正体と毒性の真相
アーモンドの実は果肉か種か?桃の仲間が持つ驚愕の正体と毒性の真相についての真相をお届けします。
家庭菜園でアーモンドを育てた際や、海外から生のナッツを取り寄せる際に最も注意しなければならないのが「毒性」の問題です。なぜ生のアーモンドには注意喚起がなされるのでしょうか。その鍵を握るのが、バラ科植物に特有の天然毒素「アミグダリン」です。
アーモンドには大きく分けて2つの系統が存在します。
1つは私たちが食用としている「スイートアーモンド(甘味種)」、もう1つは主に香料(アーモンドエッセンス)や薬用として栽培される「ビターアーモンド(苦味種)」です。ビターアーモンドには青酸配糖体であるアミグダリンが高濃度に含まれており、これが体内の酵素によって分解されると猛毒の「シアン化水素(青酸)」を発生させます。成人でも数十粒、小児であれば数粒を誤食しただけで死に至る危険性があるため、日本の植物防疫法および食品衛生法において、ビターアーモンドの生果実・生種子の一般輸入は厳格に制限されています。
一方で、一般に流通している食用スイートアーモンドのアミグダリン含有量は微量であり、急性中毒を起こす危険性は極めて低いと科学的に証明されています。ただし、「未加熱の生スイートアーモンド」であっても、植物が種子を守るために備えている「酵素抑制物質(インヒビター)」が含まれています。これを多量に生食すると消化不良や腹痛を引き起こす原因となるため、市販の生アーモンドを食べる場合でも、浸水処理(スプラウティング)を行うか、しっかりと乾煎り(ロースト)して酵素を失活させることが推奨されます。