アシックス原宿旗艦店はなぜ閉店?真相と2026年移転先・後継店を追跡
アシックス原宿旗艦店はなぜ閉店?真相と2026年移転先・後継店を追跡の重要なポイントについて、最新情報を詳しくお届けします。
2017年10月、総面積約672平方メートル(約203坪)という圧倒的なスケールで誕生した原宿旗艦店は、パフォーマンス向け「ASICS」、ヘリテージを継承する「Onitsuka Tiger」、そしてストリートカルチャーと融合した「ASICS Tiger(現ASICS SportStyle)」という3つのブランドラインを1フロアに統合した日本初の複合旗艦店でした。それまでブランドごとに分断されていた世界観をワンストップで提示するショーケースとして、東京オリンピックを前に海外インバウンド需要を一手に引き受ける戦略的拠点だったのです。
しかし、2020年以降の世界的なパンデミックに伴うインバウンドの急減と、原宿エリアにおける超一等地の高額な賃料コストが重くのしかかりました。さらに決定的だったのは、アシックス本体が進めたグローバル規模でのD2C(Direct to Consumer)シフトとOMO(Online Merges with Offline)戦略の加速です。
アシックスの公式IR・決算説明会資料でも言及されている通り、同社は2021年以降、不採算直営店の整理と「体験価値に特化した店舗網の再編」を急ピッチで進めました。広大な面積に全ラインナップを並べる巨艦店モデルは、ECの普及とデジタル購買行動の定着によって維持意義が薄れ、過剰な固定費を圧縮して「コアランナー向け拠点」と「高感度ファッション拠点」へ機能を最適化する経営判断が下されたのです。原宿旗艦店の閉店は、敗戦処理ではなくデジタル時代の収益構造への適応が生んだ必然のスクラップ&ビルドでした。