血のメアリーの真実とは?メアリー1世の悲痛な生涯と弾圧の裏側を解剖
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メアリー1世の生涯を語る上で欠かせないのが、異母妹エリザベス1世との複雑な愛憎関係です。エリザベスは、メアリーの母キャサリンを追い落として王妃の座に就いたアン・ブーリンの娘でした。メアリーにとって、アン・ブーリンは敬愛する母の人生を破滅させた元凶であり、その娘であるエリザベスは本来であれば憎むべき存在でした。
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一時は幼いエリザベスの侍女のような立場にまで落とされたメアリーでしたが、エリザベス本人に対しては、同じ「理不尽な父王に人生を翻弄される王女」として一定の哀れみと愛情も抱いていました。しかし、二人の立場は宗教の対立軸そのものとなってしまいます。
メアリーが即位すると、プロテスタント派の貴族たちはメアリーを廃位し、新教徒であるエリザベスを王位に就けようと企てます。1554年に勃発した「ワイアットの乱」では、エリザベスが反乱軍と内通していた疑いが浮上。メアリーは妹を反逆容疑でロンドン塔へ幽閉しました。
廷臣やスペイン側からは「将来の火種を消すためにエリザベスを即座に処刑すべきだ」との強い進言が相次ぎました。しかしメアリーは、確たる証拠が出なかったこと、そして何より血を分けた妹への情を捨てきれず、処刑台へ送る決断を下せませんでした。自らの信仰と王権を脅かす最大のライバルでありながら、最後まで処刑できなかった甘さこそが、冷徹になりきれなかったメアリーの人間的な限界であり、悲劇でもありました。