バチカン市国の人口は現在何人?一般市民ゼロの驚愕の内訳と国籍の謎
バチカン市国の人口は現在何人?一般市民ゼロの驚愕の内訳と国籍の謎とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
多くの国では、親の国籍を受け継ぐ「血統主義」か、生まれた土地で国籍を得る「出生地主義」によって国民の資格が決まります。しかし、バチカン市国においてはそのどちらも適用されません。
バチカン市国の国籍取得条件は、世界でも極めて稀な「職務主義(ius officii)」を採用しています。すなわち、教皇庁において特定の役職に任命され、職務上バチカンに居住する必要が生じた期間にのみ、一時的な恩恵として国籍が付与される仕組みです。
この制度の最大のポイントは、バチカン市国のパスポートには明確な有効期限と職務連動性があるという点です。例えば、スイス衛兵の任期を満了して退職したり、高位聖職者が役職を退いて市国を離れたりした場合、バチカン国籍は自動的に剥奪(失効)されます。
1929年に結ばれたラテラノ条約の規定により、バチカン国籍を喪失して無国籍になることを防ぐため、国籍を失った人物には直ちに元の国籍(あるいはイタリア国籍)が自動回復・付与される法的保護が整えられています。つまり、バチカン市国には「代々受け継がれる家柄の国民」や「バチカン人としての民族アイデンティティ」を持つ定住者は原理的に存在しない構造になっています。