鈴虫の鳴き声は電話で聞こえない?科学が暴く真相と鳴く理由・時期
鈴虫の鳴き声は電話で聞こえない?科学が暴く真相と鳴く理由・時期に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。
自然界における鈴虫の鳴き声は、8月中旬から10月下旬にかけて耳にすることができます。梅雨明け後の7月頃から幼虫が脱皮を繰り返し、夏の盛りに最後の羽化を終えて成虫になると、成熟したオスから順に鳴き始めます。発生の最盛期は、朝晩の涼しさが際立つ9月上旬から中旬です。
時間帯に関しては、一般的に「夜行性」として知られており、日没前後の薄暮から深夜にかけて最も活発に鳴き交わします。しかし、「昼間は絶対に鳴かない」というわけではありません。天敵である鳥類や捕食性の昆虫から身を守るため、日光が降り注ぐ明るい時間帯は草陰や倒木の下に潜んで活動を抑えていますが、曇天や雨天で周囲が薄暗い日には、昼間であっても「リーン、リーン」と堂々と鳴く姿が観察されます。
鈴虫の鳴き声がピークを迎える時間帯は、気温とも密接に結びついています。変温動物である昆虫は、周囲の温度が活動性に直結するためです。鈴虫の発音に最も適した気温は約20℃〜26℃。真夏の熱帯夜(28℃以上)では動きが鈍り、逆に晩秋の夜間(15℃以下)になると羽を動かす筋肉が硬直して鳴く頻度が極端に落ちます。
そして、10月も終盤に差し掛かり最低気温が10℃を下回るようになると、オスの鳴き声は途切れ途切れになり、やがて完全に途絶えます。成虫となった鈴虫の寿命は約2ヶ月から2ヶ月半。産卵を終えたメスも、鳴き続けたオスも、霜が降りる初冬を迎える前にその短い生涯を終えます。翌年の初夏まで卵の状態で越冬するライフサイクルを持つため、秋の終焉とともに訪れる静寂は、命のリレーが完了した証拠でもあるのです。