名曲あずさ2号の真実|消えた8時発の謎と狩人兄弟の波乱・現在の全貌

名曲あずさ2号の真実|消えた8時発の謎と狩人兄弟の波乱・現在の全貌にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

昭和歌謡を愛する多くの人々が一度は抱く疑問が、「なぜ今のJR時刻表には新宿発・松本行きのあずさ2号が載っていないのか」という点です。鉄道省および日本国有鉄道(国鉄)の運行記録を紐解くと、そこには明確な運行管理ルールの改変が存在していました。

楽曲がリリースされた1977年(昭和52年)3月当時、中央本線を走る特急「あずさ」の号数割り振りは、現在のような「下り=奇数」「上り=偶数」という厳格なルールではありませんでした。当時は、運行区間や方面ごとに発車順で番号が振られており、新宿駅を朝8時ちょうどに出発する松本行きの特急が正真正銘の「あずさ2号」として実在していたのです。

転機が訪れたのは、楽曲発売の翌年である1978年(昭和53年)10月2日に実施された国鉄白紙ダイヤ改正、いわゆる「53.10(ゴーサントオ)改正」でした。この大規模改正により、全国の国鉄特急・急行列車において「東京・主要起点から離れる下り列車は奇数号」「東京・主要起点へ向かう上り列車は偶数号」という採番方式が全国統一規格として導入されました。

この結果、新宿発・信濃路方面へ向かう朝8時ちょうどの下り列車は「あずさ3号」へと改番され、逆に松本発・新宿行きの上り列車に「あずさ2号」の名が割り振られることになりました。つまり、「8時ちょうどのあずさ2号」は廃線になったわけではなく、列車番号の命名基準の統一という鉄道行政の合理化によって姿を消したというのが歴史的真相です。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest