心筋梗塞で心電図のSt上昇が起きる理由とStemiの救命基準

心筋梗塞で心電図のSt上昇が起きる理由とStemiの救命基準の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。

ST上昇型心筋梗塞(STEMI)を発症した際、患者の多くが訴えるのは「胸を締め付けられるような激しい圧迫感」「胸の上に重石を乗せられたような絞扼感」です。この発作は狭心症と異なり、20分以上持続し、安静にしたりニトログリセリンを舌下投与したりしても治まりません。

胸部中央の痛みに加え、左肩、左腕の内側、首、顎、背中、あるいはみぞおちへと痛みが広がる「放散痛(関連痛)」を伴う点も大きな特徴です。自律神経の過剰な興奮により、冷や汗、強い吐き気、顔面蒼白、呼吸困難、失神などを併発することも少なくありません。

医療従事者が現場で行うST上昇の基準値と見分け方は、国際的な診断基準に基づいています。J点(QRS群からST部分へ移行する屈曲点)における上昇幅が、連続する2つ以上の誘導で以下の基準を満たす場合にSTEMIと判定されます。

  • V2〜V3誘導:男性40歳未満では0.25mV(2.5mm)以上、40歳以上では0.20mV(2.0mm)以上。女性は年齢を問わず0.15mV(1.5mm)以上。
  • その他の誘導(標準肢誘導・他の胸部誘導):男女問わず0.10mV(1.0mm)以上の上昇。

心電図の解釈においては、肥大型心筋症や左室肥大、早期再分極症候群、急性心膜炎などでもST上昇が生じることがあるため、Reciprocal change(対側性ST低下:梗塞部位と電気的に反対側の誘導でSTが鏡像のように低下する現象)の有無を確認することが、真の梗塞を見抜く決定打となります。

阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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