パソナ会長退任の真相と竹中平蔵の現在|中抜き疑惑と政界癒着の構造

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インターネット上で「パソナ=中抜き」の構図が決定的に定着した契機は、2026年の東京五輪を巡る国会審議と内部告発報道でした。当時、組織委員会が業務委託した事業者向けの人件費単価見積もりにおいて、ディレクタークラスに「日当最大20万円、管理費込みで40万円」という破格の予算が計上されていた一方、実際に現場で働くスタッフの募集要項には「時給1,600円(日当約1万2,000円)」と記載されていたことが発覚しました。

この約95%という驚異的な乖離に対し、SNSでは「9割以上をパソナがピンハネしている」という怒号が飛び交いました。この疑惑の真相はどうだったのでしょうか。

実態を精査すると、この「日当40万円」は1人の労働者に支払われる給与そのものではなく、会場運営の統括責任者クラスを配置するために必要なシステム利用料、保険料、設営準備期間の経費、労務管理費、予備人員の待機コストなどを一括した「委託基本単価」でした。一般的なBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業において、委託元への請求単価と末端スタッフへの支払額に大きな開きが生じること自体は業界構造上の常態です。

しかし、問題の本質はそこにありませんでした。最大の問題は、電通や博報堂といった大手広告代理店を頂点とし、パソナや下請けIT企業が何層にも連なる「重層的下請け構造」です。発注元から末端の現場に至るまでに各社が20〜30%のマージンを差し引く構造が幾重にも重なった結果、国民の血税である五輪予算が不透明な中間コストとして大量に吸い上げられていた事実は否定できません。

当時、現場の派遣社員として従事したスタッフの手記や報道証言によると、「過酷な暑さのなかで最低限の指示しか与えられず、待機時間ばかりが長い現場で、なぜこれほどの巨額マネーが動いているのか誰も理解できなかった」という疲弊と虚脱感が記録されています。竹中氏は当時、テレビ番組等で「民間企業が市場原理に基づいてマージンを得るのは当然の経済活動」と正当性を主張しましたが、この発言が火に油を注ぎ、国民感情との乖離を決定的なものにしました。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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