ケイティ・ペリー名盤の真実|Mjに並ぶ歴史的快挙と楽曲の深層

ケイティ・ペリー名盤の真実|Mjに並ぶ歴史的快挙と楽曲の深層に関する専門家の意見を分かりやすく解説いたします。

米ビルボードチャートの歴史において、単一スタジオアルバムから5曲のシングルを連続で「Billboard Hot 100」の頂点に送り込んだアーティストは、後にも先にもマイケル・ジャクソンとケイティ・ペリーの2名しか存在しません。1987年から1988年にかけてマイケルが『Bad』で樹立した金字塔は、ポップ界において「二度と破られない不滅の聖域」と長年信じられてきました。

その常識を覆したのが、2010年5月から2011年8月にかけて展開された『Teenage Dream』のシングル戦略でした。『California Gurls (feat. Snoop Dogg)』の6週連続1位を皮切りに、表題曲『Teenage Dream』、自己啓発アンセム『Firework』、SF的な世界観で圧倒した『E.T. (feat. Kanye West)』、そして痛快なパーティーチューン『Last Friday Night (T.G.I.F.)』が相次いで全米1位を獲得しました。

ビルボード公式集計および音楽ジャーナリズム各社の分析によると、この快挙の原動力となったのは、マックス・マーティンやドクター・ルーク、スターゲイトといった当代随一のプロデューサー陣による「完璧に計算されたフック(サビのキャッチーさ)」だけではありません。デジタルダウンロード全盛期において、ラジオエアプレイとiTunesストアでの爆発的な初動を緻密に同期させたキャピトル・レコードの配給戦略、さらには各楽曲のチャート終盤にカニエ・ウェストやミッシー・エリオットを迎えた公式リミックスを投入し、合算ポイントを最大化させるという先駆的なチャートハックが機能していました。

さらに2012年にリリースされた拡張版『Teenage Dream: The Complete Confection』からシングルカットされた『Part of Me』も全米初登場1位を記録しており、実質的に同一プロジェクトから計6曲のナンバーワンヒットを輩出するという、音楽ビジネスの歴史上類を見ないモンスターアルバムとなったのです。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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