高校生が読書感想文で一番書きやすい本は?原稿用紙5枚を即攻略する技

高校生が読書感想文で一番書きやすい本は?原稿用紙5枚を即攻略する技とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。

インターネット上の掲示板や知恵袋で頻繁に見かけるのが、「夏目漱石の『こころ』や太宰治の『人間失格』なら有名だから楽勝」という誤ったアドバイスです。これは、毎年のように多くの高校生が締め切り直前に撃沈する最大のトラップと言えます。

夏目漱石の『こころ』は、明治末期の知識人のエゴイズム、倫理的葛藤、殉死という当時の時代精神が深く刻まれた大作です。高校生がこれを安易に選ぶと、「先生がKを裏切ったのはひどいと思いました」「自分も友達を大切にしたいです」といった薄い小学生並みの道徳的感想に終始してしまい、原稿用紙枚数5枚(約2,000字)を到底埋められなくなります。無理に文字数を稼ごうとして「上・中・下」のあらすじを延々と要約してしまい、担当教員から「感想文ではなく単なる粗筋の引き写し」と酷評されるのが典型的な失敗パターンです。

どうしても近代文学の古典を扱いたいのであれば、『こころ』よりも中島敦の『山月記』が推奨されます。李徴が虎に変貌してしまった元凶である「尊大な羞恥心と、臆病な自尊心」というフレーズは、プライドが高く失敗を恐れて努力を怠ってしまう現代の青年の心理そのものです。「部活動で本気を出さずに言い訳ばかりしていた自分」「模試の結果が悪いのを環境のせいにしていた自分」を『山月記』の李徴に重ね合わせることで、驚くほど生々しく説得力のある論考が完成します。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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