韓国・光州事件とは?死者数と映画『タクシー運転手』の真相を解説

韓国・光州事件とは?死者数と映画『タクシー運転手』の真相を解説について押さえておきたい 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

韓国現代史最大の悲劇とも称される光州事件(韓国では一般に5・18民主化運動と呼ばれる)は、1980年5月18日から5月27日までの10日間にわたり、全羅南道光州市で発生した民衆蜂起と国家権力による軍事鎮圧劇です。民主主義の回復と軍事独裁体制の撤廃を求めた学生や一般市民に対し、国家が特殊急襲部隊である空輸部隊(戒厳軍)を送り込み、棍棒での殴打や銃撃によって凄惨な弾圧を加えました。

日本国内でこの事件の存在を広く知らしめる契機となったのが、2017年公開の映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』(チャン・フン監督、ソン・ガンホ主演)です。同作は、外部との電話線や幹線道路がすべて遮断され、完全な情報封鎖下に置かれた光州市街に潜入した実在のドイツ人ジャーナリスト、ユルゲン・ヒンツペーター(ドイツ公共放送ARD記者)と、彼を乗せてソウルから走った個人タクシー運転手・金四福(キム・サボク)の実話をベースに製作されました。

劇中で描かれた光景――丸腰の学生や市民に対する容赦ない銃撃、負傷者を救護しようとする人々への無差別な暴力、病院に溢れかえる遺体と血の海――は、決して映画的誇張ではありません。ヒンツペーターが生前に残した手記や当時の特番インタビュー映像では、「軍人が市民を動物のように追い詰め、棍棒で頭部を破壊していた。目の前の光景が現実の出来事とは到底信じられなかった」という生々しい証言が克明に語られています。彼が決死の覚悟で青いクッキー缶の底にフィルムを隠し、戒厳令の検問を突破して海外へ映像を配信したことで、軍部が「暴徒による騒乱」と偽っていた光州の凄惨な真相が初めて白日の下に晒されることとなりました。

伊藤 翔太

伊藤 翔太

フード&トラベルライター

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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