知る の尊敬語・謙譲語、実は間違えてた?正しい使い分けを徹底解説
知る の尊敬語・謙譲語、実は間違えてた?正しい使い分けを徹底解説について重要なポイントを解説いたします。最新の情報をチェックしてください。
実務現場のモニタリングにおいて、特に中堅層でも見落としがちなのが「存じ上げる」の適用対象の誤りです。「その仕様変更の件は存じ上げております」と口走ってしまう例が散見されますが、これは明確な誤用です。「存じ上げる」の「上げる」は、向かう先の相手(人間)に対する敬意を含んでいます。したがって、データや事象、スケジュールといった「物事」に対して使うことはできません。物事に対しては「存じております」とするのが日本語の論理です。
さらに警戒すべきは、過剰な敬意が招く知る敬語二重敬語です。相手を立てようとする焦りから、「ご存じになられる」「お知りになられましたか」といった表現を使ってしまうケースがあります。「ご〜になる」という尊敬の枠組みの中に、さらに「られる」という尊敬助動詞を重ねてしまうのは文法的な重複です。正しくはシンプルに「ご存じですか」「お知りになりましたか」で十分な敬意が伝わります。
また、相手からの依頼や連絡に対して「その件は存じております」とだけ返すと、「知っているからこれ以上言わなくていい」という拒絶のニュアンスを含みかねません。内容を理解した上で引き受ける意思を示す場面では、承知いたしましたや「かしこまりました」を選択するのがビジネス上の鉄則です。