建築資材の要・H鋼価格が高騰?独自取材で迫る仕入れの裏側と調達術
建築資材の要・H鋼価格が高騰?独自取材で迫る仕入れの裏側と調達術の疑問点について、分かりやすい解説を取りまとめてご紹介します。
「半年前の見積もりは、もはや別世界のものだ」。都内の中堅ゼネコンで資材調達を担う担当者は、デスクの上に並んだ仕入れ伝票を指差しながらため息をつく。鉄鋼メーカーによる販価引き上げの波は収まる気配を見せず、流通現場では仕入れ価格の上昇分を販売価格へ転嫁する作業に追われ続けている。
日々の市況データを集約する「鉄鋼新聞デジタル」の報道を見ても、主要都市における問屋店頭価格は高い水準で推移しており、スポット市場での需要引き合いは底堅い。しかし、実際の商取引の裏側には、数字だけでは見えない歪みが広がっている。
主要商社の営業幹部は次のように明かす。「メーカー側は減産調整によって市況の下支えを図っているが、ゼネコン側は工事の着工遅延や予算オーバーを恐れて慎重姿勢を崩さない。結果として、一次卸と二次問屋の間で在庫の抱え込みと手配の押し付け合いが発生している。主たる建築構造資材として不可欠な製品だからこそ、手配を逃したくない買い手側と、逆鞘を恐れる売り手側の駆け引きが、これまで以上に過熱しているのだ」。