支保工とは?足場との違いや型枠・土留めの種類と倒壊防止策を解剖

支保工とは?足場との違いや型枠・土留めの種類と倒壊防止策を解剖について重要なポイントを解説いたします。詳細な分析をチェックしてください。

支保工の倒壊事故を工学的に分析すると、大半が「細長比の増大による座屈」または「水平力に対する抵抗力不足」に起因しています。これを防ぐ防波堤となるのが、事前の厳密な支保工の構造計算です。

構造計算では、生コンクリートの設計自重(普通コンクリートで約23.5kN/m³〜24kN/m³)に加え、型枠自重(約0.4kN/m²)、作業員や打設器具・配管などの積載荷重(一般に2.5kN/m²以上)、さらに生コンクリートが型枠内に勢いよく打ち込まれる際の衝撃荷重を鉛直荷重として合算します。さらに極めて重要なのが「水平荷重」です。労働安全衛生規則第240条では、型枠支保工に対して鉛直荷重の100分の5以上(風圧等の影響を受ける屋外ではさらに風荷重を加算)に耐えうる水平抵抗力を確保するよう義務づけています。

この計算において現場管理者が最も陥りやすい落とし穴が、パイプサポート許容荷重の取り扱いです。一般的なJIS規格(JIS A 8902)準拠のパイプサポート単体の許容支持力は、縮めた状態であれば約2.0t(19.6kN)程度を担保します。しかし、サポートを高く伸ばすほど細長比が大きくなり、座屈耐力は放物線を描いて急落します。

パイプサポートを高さ3.5メートル以上に伸ばして使用する場合、法令上、高さ2メートル以内ごとに水平つなぎを縦横2方向に設置し、かつ水平変位を防ぐ補強を行わなければなりません。水平つなぎが1段抜けるだけで、実質的な支持耐力は公称値の半分以下に落ち込みます。さらにパイプサポートを2本継ぎ足して使用する場合(3本以上の継ぎ足しは法令で完全禁止)、付属の専用継ぎ手ピンとボルトを確実に緊結しなければ強度は保てません。現場で汎用番線や釘で仮留めするような行為は、自ら崩壊のトリガーを引く極めて危険な不正施工です。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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