ろうあ者とは?ろう者との違いや使われなくなった歴史的理由を徹底解説
ろうあ者とは?ろう者との違いや使われなくなった歴史的理由を徹底解説に関する詳細情報を詳しくまとめました。専門的な情報をご覧ください。
日常会話やメディアで混同されがちな「ろうあ者」「ろう者」「聴覚障害者」「難聴者」。これらは単なる言い換えではなく、医学的診断、使用する言語、そして個人のアイデンティティによって明確に区別されます。
まず「ろうあ者」という言葉の意味を分解すると、耳が聞こえないことを意味する「聾(ろう)」と、口で話せないことを意味する「唖(あ)」が組み合わさった言葉です。英語の「deaf-mute(聾唖者)」に相当し、かつては「耳が聞こえないために音声言語を話すことができない人」を指す医学的・慣用的な総称として定着していました。
これに対し、行政や法制度上の枠組みとなるのが「聴覚障害者」の定義です。身体障害者福祉法に基づき、聴力レベルや語音明瞭度に応じて身体障害者手帳(2級〜6級)が交付される人々を指します。ここには手話を第一言語とする人だけでなく、補聴器を使って音声で会話する人や高齢に伴う難聴者まで、医学的に聴覚機能に障害があるすべての人が包括されます。
一方で、現代において当事者が自らの誇りを持って用いるのが「ろう者」という呼称です。ろう者は、音声言語を習得する前(乳幼児期など)に失聴し、手話を第一言語(母語)として育った人々を指します。重要なのは、彼らが自らを「耳の病気を持つ人」ではなく、「手話という固有の言語体系を持つ文化集団」と捉えている点です。
さらに、途中で聴力を失った「中途失聴者」や、聞こえづらさはあるものの補聴器などを活用して音声日本語を基盤とする「難聴者」とも心理的・文化的な立ち位置が異なります。中途失聴者は日本語の文法や発声法を既に獲得しているため、手話よりも要約筆記や文字表示、口話(相手の唇の動きを読み取る)をコミュニケーションの主軸に置くケースが目立ちます。