カナル型とインナーイヤー型どっち?音質・遮音性と耳の痛みを徹底比較
カナル型とインナーイヤー型どっち?音質・遮音性と耳の痛みを徹底比較の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
ネット上の掲示板や知恵袋などで頻繁に語られるのが「カナル型は耳が痛くなる」「インナーイヤー型なら耳が痛くならない」という言説です。しかし、この言説には構造解剖学的な誤解が含まれています。
インナーイヤー型で耳が痛くならない理由は、デリケートな粘膜に近い外耳道の内壁をシリコン等で直接圧迫しないからです。異物感や閉塞感がなく、耳の穴が呼吸できる状態を維持できます。ところが、インナーイヤー型の本体は硬質プラスチックで成形されているため、サイズ調整ができません。耳介の軟骨の凹凸形状と本体サイズが合わない場合、軟骨部に硬いプラスチックが擦れ続け、「耳の軟骨が激しく痛む」という別の痛みを誘発する落とし穴が存在します。
一方で、カナル型を常用する上で絶対に軽視できないのが外耳道炎と難聴リスクの注意点です。耳鼻咽喉科の臨床現場では、イヤホンの長時間使用に伴う耳トラブルの報告が絶えません。
カナル型で耳の穴を密閉し続けると、外耳道内部の湿度が短時間で上昇し、皮膚常在菌や真菌(カビ)が繁殖しやすい温床となります。イヤーピースの脱着による摩擦で微小な傷がつき、そこに菌が入り込むことで発症する「外耳道湿疹」や「外耳道真菌症」は、激しい痒みや痛みを引き起こします。さらに、周囲の雑音が入らないカナル型であっても、音量を上げすぎると世界保健機関(WHO)が警告する「イヤホン難聴」のリスクを跳ね上げます。80dB以上の音量で週40時間以上聴き続けることは聴覚障害のリスク領域とされており、適切な音量管理と定期的な「耳の休息」が欠かせません。