唇の皮むけは乾燥だけじゃない?繰り返す原因と医師直伝の正しい治し方
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ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「唇が荒れたから1日に20回以上リップクリームを塗っているのに、一向に良くならない」という悲痛な相談が年中寄せられています。しかし、この行動こそが落とし穴です。過剰なリップケアが皮むけを長引かせる主因になっているケースは決して珍しくありません。
市販のリップクリームには、清涼感を与えるメントールやカンフル、長期保存のための防腐剤、合成香料、着色料などが含まれている製品が多く存在します。バリア機能が壊れて無防備になった唇にとって、これらの添加物は強いアレルゲンや化学的刺激となり、リップクリーム逆効果による「接触性口唇炎」を誘発してしまうのです。
さらに見落とされがちなのが、塗布する際の「摩擦ダメージ」です。固いスティックタイプのリップを荒れた唇にゴシゴシと力任せに押し当てると、せっかく新しく生えてきた繊細な未熟角質を自らの手で削り取ってしまいます。塗る回数の適正値は1日3〜5回程度。朝の洗顔後、飲食後、入浴後、就寝前など、刺激を受けやすいタイミングに限定し、優しく滑らせるように塗布するのが皮膚科学的な鉄則です。
また、「唇が乾いたから唾液で濡らす」という行為は最悪の悪循環を招きます。唾液に含まれるアミラーゼなどの消化酵素は角質層を直接刺激して溶かす作用を持ち、付着した水分が蒸発する際には、唇内部に保持されていた水分まで一緒に抱え込んで飛び去ってしまいます。結果として、舐める前よりも乾燥と皮むけが急速に悪化する「脱水スパイラル」に陥るのです。