なぜ24時間を表す?四六時中の語源と江戸時代からの意外な歴史を解剖
なぜ24時間を表す?四六時中の語源と江戸時代からの意外な歴史を解剖について押さえておきたい 事実を分かりやすい構成で解説いたします。
現在では当たり前のように使われている「四六時中」ですが、歴史の舞台に登場したのは比較的最近のことです。江戸時代の文献をいくら探しても、この言葉はほとんど見当たりません。なぜなら、江戸時代の人々は同じ意味を表現する際、「二六時中(にろくじちゅう)」と呼んでいたからです。
この変化の理由は、江戸時代の時間の数え方にあります。当時の日本は、日の出と日の入りを基準に昼と夜をそれぞれ6つに分ける「不定時法」を採用していました。十二支(子・丑・寅…)を割り当てた1日は合計で12刻(とき)。つまり、「2×6=12刻」だったため、1日中を表す言葉は「二六時中」でなければ計算が合わなかったのです。
潮目が変わったのは、明治6年(1873年)の太陽暦(グレゴリオ暦)導入と定時法への移行です。西洋式の24時間制が公的に採用され、1日が12等分から24等分へと改められました。これに伴い、人々の時間感覚もアップデートされ、九九の語呂合わせも「2×6」から「4×6」へと鮮やかに衣替えを果たしました。時の近代化が言葉の数字を書き換えた、まさに生きた文化史の一幕です。