三六棒の威力と護身術の罠|違法性や持ち歩きのリスクを徹底検証
三六棒の威力と護身術の罠|違法性や持ち歩きのリスクを徹底検証にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。
掲示板やSNSで頻繁に目にするのが、「ステッキや医療用の杖に見せかければ職務質問を回避できる」という脱法的な言説です。この誤解は、現場の警察官による鑑識眼をあまりに過小評価しています。
警察官が不審者を見分ける基準は、携行物の外見だけではありません。所持者の年齢、歩行状態、怪我の有無、周囲の状況、所持に至った経緯を総合的に観察します。下肢に明らかな障害や歩行補助の必要性がない人物が、ニスで堅牢に仕上げられた武道規格の三尺六寸樫棒を携えて夜間の街を歩いていれば、カモフラージュの意図は瞬時に見抜かれます。
加えて、自宅内での保管であっても、暴漢に対して過剰な反撃を加えれば正当防衛の限界を超えて過剰防衛(刑法第36条第2項)に問われ、傷害罪や過失致死罪に問われる司法判断が積み重なっています。「棒があれば家族を確実に守れる」という発想自体が、法治国家においては大きな法的リスクを孕んでいるのです。