子宮筋腫の腰痛はどんな痛み?重い鈍痛の正体と見逃せない危険サイン

子宮筋腫の腰痛はどんな痛み?重い鈍痛の正体と見逃せない危険サインに関する基本知識をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

なぜ骨盤の前面に位置する子宮の腫瘍が、背中側の「腰」にこれほど強い痛みを及ぼすのでしょうか。子宮筋腫で腰が痛む理由を解き明かすには、筋腫の発生タイプと解剖学的な位置関係を理解する必要があります。

子宮筋腫は発育する場所によって「粘膜下筋腫」「筋層内筋腫」「漿膜下筋腫」の3つに大別されます。この中で最も腰痛を引き起こしやすいのが、子宮の外側(腹腔側)を覆う膜の下にできる漿膜下筋腫による腰痛です。子宮の筋肉の外に向かってコブのようにせり出すため、初期には不正出血などの自覚症状がほとんど出ません。しかし、背中側(後壁)に向かって発育すると、直径が5cm〜10cm以上に巨大化した際、直腸や骨盤の後壁を直接圧迫し始めます。

この物理的圧迫が引き起こすのが、子宮筋腫の神経圧迫と仙骨痛です。骨盤の後方には、腰椎から足へと伸びる仙骨神経叢や坐骨神経が存在します。巨大化した筋腫がこれらの神経幹を後方から押しつぶすことで、腰の中心から仙骨(お尻の中央の平らな骨)、さらには太ももの裏側にかけて放散するような強い神経痛が発生するのです。

加えて、月経期には子宮を収縮させて経血を排出するために「プロスタグランジン」という生理活性物質が大量に分泌されます。筋腫が存在すると子宮の収縮運動がスムーズにいかず、過剰な収縮と骨盤内の局所的な血行不良(鬱血)が引き起こされます。物理的な神経圧迫にホルモン由来の血行障害が重なることで、抜け出せない重い痛みのループが形成されます。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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