事業税とは?突然届く高額納付書の謎と290万円控除の落とし穴
事業税とは?突然届く高額納付書の謎と290万円控除の落とし穴とは一体何なのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。
税金を納める側の事業者にとって、最大の関心事は「払った税金を経費にできるのか」という点です。所得税や住民税は、個人の所得そのものに対して課される性質を持つため、事業の経費として処理することは税法上一切認められていません。
しかし、事業税は支払った事業年度において「全額を経費(必要経費・損金)」に算入できます。この規定を知らず、経費から除外してしまっている個人事業主が珍しくありません。
会計上の仕訳で使用する勘定科目は「租税公課」です。例えば、8月に第1期分として10万円、11月に第2期分として10万円を納付した場合、合計20万円をその年の経費として計上できます。これにより、翌年の所得税および翌々年度の住民税・事業税の計算の基礎となる所得額をダイレクトに圧縮することが可能です。
ここで留意すべき落とし穴が「青色申告特別控除の足し戻しルール」です。所得税の確定申告において、最大65万円の青色申告特別控除を適用して所得を低く抑えていても、個人事業税の税額計算を行う際には、この65万円が所得控除前の金額へと足し戻されます。「確定申告書上の所得金額は250万円だったのに、65万円を足し戻すと315万円になり、290万円控除枠をオーバーして課税された」という事態が頻発するのはこのためです。
また、確定申告書の第二表にある「住民税・事業税に関する事項」の記載欄を見落とすミスも散見されます。ここに前年中の損失申告や非課税所得の区分を正確に記入しておかないと、都道府県税事務所が税額を過大に算定してしまい、本来支払う必要のない税金を請求されるトラブルへと発展します。