鶏もも肉Vs胸肉、本当に違いはある?プロが教える栄養と使い分けの真相
鶏もも肉Vs胸肉、本当に違いはある?プロが教える栄養と使い分けの真相についての真相をご紹介します。
「胸肉=パサつくのは避けられない」という認識は、肉の物理構造を無視した加熱が引き起こす誤解です。胸肉の主成分である筋原線維タンパク質(ミオシン・アクチン)は、60℃を超えると収縮を始め、68℃を超えると急激に水分を外へ押し出す性質を持っています。以下の下処理を施すことで、胸肉でももも肉に匹敵する保水性をキープできます。
1. 繊維方向を把握し、断ち切るようにカットする
胸肉はブロックごとに筋肉の繊維が走る方向が異なります。ひとつの塊をよく観察し、繊維が縦に走っている部分、斜めに走っている部分で3つ程度に切り分け、それぞれ「繊維に対して直角(垂直)」に包丁を入れることで、加熱収縮による硬化を物理的に防ぎます。
2. 「塩糖水(ブライン液)」による浸漬処理
水100mlに対し、塩5g・砂糖5gを溶かした溶液にカットした胸肉を30分〜1時間漬け込みます。塩分がタンパク質の網目構造を緩めて水分を引き込み、砂糖の親水性が保水シールドとして機能するため、加熱後も肉汁が内部に留まります。
3. 片栗粉(または小麦粉)による表面コーティング
調味液を揉み込んだ後、薄く片栗粉をまぶしてから加熱することで、肉の表面にゼラチン質の膜が形成され、内部の水分と旨味エキスの流出を物理的に遮断します。