魔球シンカーの握り方と投げ方!肘を痛めず鋭く沈めるプロ直伝の極意
魔球シンカーの握り方と投げ方!肘を痛めず鋭く沈めるプロ直伝の極意の要点や背景をコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。
日本プロ野球界においてシンカーの二大巨頭として語り継がれているのが、潮崎哲也氏と高津臣吾氏である。この2名の投球スタイルを比較・分析すると、右投手シンカー投げ方における2つの究極形が浮かび上がってくる。
西武ライオンズで抑えとして君臨した潮崎氏の潮崎哲也シンカーは、サイドスローから浮き上がるように見えてから急激に斜め下へ滑落する「浮遊型シンカー」だ。潮崎氏本人が過去の手記や解説で語っている通り、人差し指と中指の間に大きくボールを挟み、中指の腹で強くボールを切るように抜く。サイドスロー特有の低いリリースポイントから投じられることで、打者からは一度ポップしたように錯覚し、そこから急降下するため魔球と恐れられた。
一方、ヤクルトスワローズで歴代屈指のセーブ数を挙げた高津氏の高津臣吾シンカーは、徹底した緩急を武器とする「チェンジアップ型シンカー」である。高津氏は自著や特番インタビューにおいて、「ストレートと同じ腕の振りで、指の間からボールを押し出すように抜く」感覚を明かしている。100km/h前後の超遅球シンカーと120km/h台の高速シンカーを投げ分け、打者が前のめりになったところでストンと落とす配球術は、力学的な落差以上の心理的錯覚を打者に与えていた。
両者に共通しているのは、「腕を振る角度とリリース時の脱力」が極めて洗練されていた点だ。力んで腕を振るのではなく、腕のしなりの中で指先がボールの縫い目を捉えていたからこそ、長い現役生活を通じて肘の致命的な故障を回避し続けることができたのである。