鉄筋のかぶり厚さはなぜ重要?1ミリの不足が招く建物の寿命危機

鉄筋のかぶり厚さはなぜ重要?1ミリの不足が招く建物の寿命危機とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

生コンクリートが流し込まれた後では、鉄筋の位置を直接目で確認することは不可能です。そのため、打設前日に行われる配筋検査チェックポイントの網羅が極めて重要となります。

配筋検査で確認すべき4大要衝

  1. スペーサーの配置密度と素材:必要個数が均等に配置されているか、基礎底面に割れやすいプラスチックではなく高強度モルタルブロックが使われているか。
  2. 型枠と外側鉄筋のクリアランス:スケール(定規)を用いて、主筋だけでなく帯筋・あばら筋の外端から型枠内面までの実寸法を測定しているか。
  3. 型枠底部の清掃状態:型枠内部にゴミや木屑が落ちていないか(不純物の滞留は有効かぶりを消失させる)。
  4. 結束線の向き:鉄筋を固定する針金(結束線)の余長が外側を向いて型枠に接触していないか(接触した針金からサビが内部鉄筋へと伝播する)。

打設後にかぶり厚さ不足が発覚した場合の補修方法

型枠解体後の自主検査や非破壊検査(電磁波レーダ法・電磁誘導法)によって基準値不足が露呈した場合、放置は許されません。かぶり厚さ不足の補修方法には、不足の規模に応じて以下の段階的な処置が施されます。

  • 数ミリ程度の軽微な不足:ポリマーセメントモルタルによる左官増し打ちを行い、物理的な被覆厚みを確保した上で、二酸化炭素の侵入を遮断する中性化抑止型塗装を全面塗布する。
  • 大規模な不足・構造耐力の懸念:コンクリート表面を目荒らし(ハツリ処理)した上でアンカーを打ち込み、高強度モルタルを増し打ちするか、炭素繊維シートを巻き立てて耐力と遮蔽性を同時に補強する。
田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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